MPC 1/25 1949 Ford Mercury 製作記 #1
このキットは、凄く思い入れあるんです
自分が高校を卒業した直後の昭和55~56年頃、彩の國狭山市に「HOBBY CITY」という模型店がありました。
初めて訪ねたのは、当時自分が所属していた「OMC」というクラブの諸先輩方に連れられて行ったんだと思います(チョット曖昧)。
そこのショウウィンドウには、今まで見たコトのないほど衝撃的に綺麗な、マーキュリーが一台飾ってありました。
当時・・昭和55~56年頃、研ぎ出しなんて技法は、どこの雑誌にも書かれていなかったころの話。
なんとも云えない深いメタリックレッドで、光のあたり具合でキラキラしていて。何よりもピカピカに磨き上げられたボディの光沢が、衝撃的。
この時、店長から「普通のミスターカラーで塗って、2週間以上自然乾燥させ、ペーパーをあてコンパウンドで磨きだす」という技法を初めて教えてもらったのです。そのマーキュリーは、カッパー(銅色)をベースに、クリヤーレッドを重ね塗りして深みを出し、最後にクリアーで仕上げたとのこと。
車の模型、しかもカスタムペイントでの半艶は、どう考えてもイカしませんよね。どのように艶を出すのか?当時はそれが、車模型の唯一の問題点だったんですが、このマーキュリーを機に、持っていたAFV & AirModel を全部処分し、車の模型一本で行く事にしたくらい、衝撃的な艶でした。
まぁ、最初は「えぇ~!ペーパー当てるんですか?」って感じでしたけど(笑)。
このお店HOBBY CITYは、当時かなりマニアックな品揃えで、RSオーナーズクラブのK合氏や、常連さんがその後与野市でお店を持ったことからN岸氏と知り合うきっかけとなったり、「NOVICE」という車模型専門のclubを作ったりと、自分の模型環境に多大な影響を与えてくれたお店&御主人~店長さんでした。
ちょうど、ミニ四駆がはやりだした頃から店の様子が変わりだし、そのうち、足が遠のいて、自分も結婚だの何だのと忙しくなって。気づいたときにはシャッターが閉まりっぱなしとなってしまい、自分の心のどこかに穴が開いたままのようでした。
過日、狭山のほうに用事があって、お店の前を通りかかったら、シャッターが開いていて、ドアには懐かしい「HOBBY CITY」の文字が見えたたので、思わず店内に入ってみました。店内はリサイクルショップとなっていて、かつての店長はもう居ませんでした。でも店番をしていた親族の方から、当時の懐かしいお話と、その後をお聞きして・・・開いたままになっていた心の中の何かがひとつ埋まったような気がしています。このお店の存在を知らなければ、また違う道を歩んでいたかも知れないと思うと、結構感慨深いものがあります。
人生の岐路というのは、どこにでも有るもんですね。
キットを軽く御紹介
そんな思い出に浸りながら(笑)、2009年にRound2からMPCブランドで再販された古の・・・
1949 Mercury Police Patrol Car
フォード マーキュリー パトロールカー
SSUPER-SNAP(スナップキット) 購入価格不明
箱絵にはしっかり「’49 Mercury」と書いてあるんだけど・・取説には
あれれ・・・1950 MERCURY になってるし(笑)
私も、当時1950年式という印象が強かったんですよね~。
ついでなので、裏面も。
ボンネットもトランクも固定。アメプラお約束のエンジンもナシの、コロコロ転がして遊べる(笑)、完全なスナップキット。
部品点数44点 ♬
でも、ナメてかかってはいけません。
元は1979年発売・・とScaleMateではなっていますが・・「Released:New Parts」と。
新金型だと「New tool」となってるはずなので、海外サイトの重鎮でも判らない元キットがどこかに在るのかも。
単に記載間違えなのかも知れないヨね~~。
海外サイトでは結構アルアルだしww
そんな、ダルダルモールドもボディは、こんなんです(2012年当時の写真なので、細部がイマイチ判りづらくて恐縮です)。
金型はピカピカ磨かれているのか、表面は綺麗(に見える)なんですけど、モールドは全然ダメダメ。
ただ、全体の雰囲気はそんなに悪くないと思うので、ボディの基本形は弄らず、サクっと整形して速く塗装に入って仕上げる・・・つもりだったんです(笑)
参考までに、AMTの49年マーキュリーとのツーショット。
AMTのはAMTで、トランクも空くし・・・再販年度(生産国の違い)によっては非常にモールドがだるい時期のものもあるので要注意です。
近年、レベルからチョップドマーキュリーが出たので、それが一番組みやすいかもしれませんね~。
当時(80年代初頭)に購入したキットも棚のどこかに在ると思うんですが、今回も発掘に至らず。ひょっとしたら、当時のキットはもう少しモールドがシャキっとしていたかも知れません。もし発掘出来たら追記します。
つづく
叱咤激励・四方山話等々 お待ちしています